日当たりと風通しの良い場所、水はけがよくて肥料保ちする土壌がバラにとっての快適環境です。バラの健やかな生長のために、できるだけ理想の環境に近づけるようにしましょう。
植え付けの時はできるだけ広く深めに掘ると、根を早く伸ばすことができて生長できます。 根の生長には水分とともに酸素と栄養分が必要なので、用意する土は排水性、通気性、保水性、保肥力をバランスよく備えていることが条件です。そのために、有機質をたっぷり含んだ土づくりを行いましょう。

堆肥や腐葉土などが代表的な有機質資材です。土中でゆっくり分解されて地力が出ます。あまり堅い粘土質ならバラ専用用土か赤玉土に入れ替えたほうが良いでしょう。
生育期と休眠期では根の処理の仕方が違います。
生育期は根鉢を崩さずそっと扱います。休眠期は根鉢を崩して根を切っても大丈夫です。 基本、根は乾かさないよう注意します。
肥料は元肥を施します。初期生長には欠かせない肥料です。ただし一度にやりすぎてはいけません。バラの根は細くデリケートです。

新苗は5~6号鉢(直径15~18cm)、大苗は6~8号鉢(直径18~24cm)の鉢に植えます。深めの鉢がおすすめです。
大きく伸ばしたいつるバラを植えるときは10号以上の鉢を選びます。土の量と伸びは比例していて根が伸びた分上に枝を伸ばします。
地植えにするときは赤玉土をベースに腐葉土を混ぜた土を使います。早くうえたいでしょうが、しっかりと深く広く耕して植えると早く生長します。

鉢植えの場合は1~2年に一回バラの土を入れ替えます。こうすることによって根づまりを防ぎ生育期の生長をうながします。根がつまり腐ってくると新しい枝が出ないばかりでなく古い枝も枯れこんできます。病気にもなりやすくなるのでできるだけ植え替えは12月~2月の間に行いましょう。
鉢のサイズを大きくしたくない場合は伸びた枝を剪定して根に負担がないようにしましょう。大型の鉢に植え込んだ場合は部分的に掘り返し底まで土を掻き出すと根づまり せずに何年も良く咲いてくれます。根と土の良い関係をつくれば自然とバラは育ってくれるはず。
植え付けは私たちがバラのために最初にしてあげられる大切な作業です。丁寧に行いましょう。